MIZUGURUMAYA

一本一本に、思いをこめて。

伝統の製法を大切にした、こだわりの芋けんぴには、各地でさまざまな味わいがあります。そのなかにあって水車亭の芋けんぴは、さつま芋の味がしっかり感じられることにこだわっています。なぜ芋本来の味に、ここまでこだわるのですかと問われます。それは、私たちが、農産物をはじめとして「食の宝庫」と称される、この四万十町窪川に生まれ育ったおかげなのです。

揚げ油は、独自ブレンド。水車亭自慢の、ぜいたくな油でしっかり揚げています。

断面に空洞ができているのが、高知県の伝統製法、水車亭のこだわり芋けんぴ。これは油を使う最初の工程で、じっくり、ていねいに揚げることで、水分が飛んでフワッと膨らんでいく際に、繊維がほど良く縮むために起こります。油に負けることなく、しっかりと濃厚なさつま芋の旨味や風味が楽しめる、飽きのこない美味しさです。そして仕上げの蜜を絡めることで、いっそうお芋の味が引き出されます。

こだわりの甘から味!日本初、塩味のけんぴ「塩けんぴ」を開発しました。

塩けんぴは、ほんのり塩味の甘から風味で、食べ飽きない美味しさに定評があります。この塩分には、高知県の室戸海洋深層水を使っております。私たち水車亭は、さまざまな原料や調味料で試作するうち、このミネラル豊富な、どこか懐かしい塩味の室戸海洋深層水と、その水からできた塩粒を糖蜜に配合することによって、ほのかな塩気が甘さを絶妙に引き立てる効果に気づいたのです。さらに、軽やかな食感を大切にするために、塩けんぴは従来の芋けんぴよりも細くカットしていますが、この細切り加工も業界に先駆けた発想です。

こうして、大地の旨味と海の恵みがひとつになった、まったく新しい「塩けんぴ」が誕生し、今では、水車亭を代表するお菓子となりました。

こだわり産地のこだわり芋を最高の状態で生かしています。

芋けんぴに最適な、油と相性が良く、揚げても美味しいさつま芋を10年かけて探し、現地の協力を得て手にしたのが、さつま芋産地・宮崎県の、美味しい美味しいさつま芋でした。さつま芋は収穫後2日以内に加工をしないと、味が劣化してしまいます。しかし、水車亭には、現地で加工するのではなく、自分たちの手で加工してこそという思いがあり、さつま芋に土を付けたまま高知へ運び、ていねいに洗浄して使っています。

プロの生産者が栽培にかける情熱と技術が美味しいさつま芋を育てます。

芋けんぴには、白芋のコガネセンガン。

水車亭が芋けんぴに使うさつま芋の品種は、コガネセンガン。黄金千貫と書くように、皮は黄色がかって内部は白く、デンプンを多く含む食感の良い品種です。宮崎県の新富町や高鍋町一帯がコガネセンガンの産地となっているのは、阿蘇山系のふもとに古代から火山灰層が堆積した、肥沃な農地があるから。黒ボク土と呼ばれる有機質を多く含んだ土で育ったコガネセンガンは、ずっしり重くなるほど実が入り、食油で揚げる際、カリッとサクッと、相性が最高なのです。

宮崎県の生産者さんとは40年来、信頼のお付き合い。

水車亭が契約栽培をお願いしているさつま芋専業農家のお一人、宮崎県の柏木伸夫さんとは、40年来、お父さんの代からのお付き合いです。宮崎県では昭和20年代から戦後の経済復興の一つとして、さつま芋をでんぷんに加工する産業が盛んになっていました。昭和40年代からの高度経済成長期になると、さつま芋は芋焼酎や芋菓子などにもたくさん使われ始め、用途に適したコガネセンガンが登場します。一方、その頃まで高知県西部で栽培が盛んだったさつま芋は生産量が減ってしまい、同時に、水車亭の芋菓子は製造が増えていきました。そこで水車亭の先代は各地の芋を探し歩き、宮崎県の産地に出会ったというわけです。

契約農家の高い栽培技術、手間をかけたクオリティー。

このさつま芋と出会ったことで、水車亭は高品質な芋菓子を安定して供給できるようになりました。柏木さんたちは、長年、より自然な形での土づくりや肥料の与え方などを研究して品質を高め、収穫量を安定させています。コガネセンガンの品種改良も手掛けられており、プロフェッショナルとして頭が下がります。現在も、生産者の皆さんがさつま芋栽培にかける情熱に、水車亭は何よりの信頼を置いています。

PAGETOP